かつてワイキューブという会社が倒産しました。
よい社員を採用すれば業績があがるという経営方針で、高給、福利厚生の充実で話題となりました。
社長がグリーン車ならば社員もグリーン車という方針でした。
しかし話題性ばかりで実がともなわず、内情は火の車だったようです。
社長はリクルートの非正規社員出身で、リクルートをめざしていたようです。
リクルートは人材採用の方針として、自ら仕事を作り出すような人間を基準としていました。
それこそリクルートを踏み台として、独立起業をたくらむような人間です。
そして採用のため莫大な手間と費用をかけていました。
ワイキューブの社長の著書はすべて読みましたが、そのような採用する人に求める像が語られていませんでした。
形から入ったのは良いが、形だけで終わった形です。
今の働き方改革も、たとえばシリコンバレーのIT企業をまねたオフィスを採用している企業が増えていますが、
ほとんどは形だけで終わるでしょう。
Googleやappleには仕事が好きで徹夜上等のエンジニアがごろごろいるようです。福利厚生や安定を求める人にそれは無理です。
ベゾスもジョブスもゲイツも信長タイプの狂気のトップマネジメントです。
問題は合理性の無い、上司の保身のための、むなしいパワポ作りのようなやらされ仕事にあるはずです。
そこを放置して形だけ整えている会社はワイキューブのようになるでしょう。