就活や前得へならえといった、明治時代の富国強兵にルーツのある制度や精神論がいよいよ通用しない時代になってきました。
落合陽一さんが就活と新入社員研修を、「千と千尋の神隠し」の湯婆婆が名前をとることに例えていてなるほどと思いましたね。個人の人格をなくして組織に従順さを強要するイニュシュエーションであるとのことです。
考えてみれば、この手のことは学校の諸行事で行われていて、幼少期からのことなので疑問に思わなくなっています。
学校でやらせられる「前にならえ」は明治時代の富国強兵を目指す軍隊の様式です。“お台場”(黒船に備えた大砲の置き場所)を作った江川太郎左衛門が始めたといわれています。
組織の意味のない“儀式”はこのあたりにルーツがありそうです。
そういった洗脳的な同一化の強要は高度経済成長的な状況では効果を発揮します。でもその前提が崩れるとだめなことはバブル崩壊後の失われたウン十年でわかりました。
同一化ばかりを優先し、インテリジェンス(諜報活動)に欠けた帝国陸軍はスパイゾルゲに重要情報を盗まれます。スパイ学校である陸軍中野学校は作られるのが遅かったようです。
小野田寛郎さんは陸軍中野学校で天皇は絶対ではないと教えられたそうです。明治維新の志士や元勲は天皇を方便として利用しましたが、上層部にいる人間はまあ、同一化していた方が扱いやすいでしょう。
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