今漫画は表現の幅を広げていて、すごく深いテーマの漫画も多い。
古くはトキワ荘の漫画家もバックグラウンドとしては相当のインテリで、手塚治虫は医者だし、石森正太郎は手塚が嫉妬した才能の持ち主だった。
おバカ漫画の赤塚不二夫はアングラ演劇状況劇場のパトロンだったらしい。
タモリも育てた。
そんな少年漫画を読んで育ったけれど、やはり永井豪の「デビルマン」は衝撃的だった。
「デビルマン」は悪魔が人間と合体して”デビルマン”となり人類を征服していく物語。
悪魔の指揮官サタンは合体の恐怖を作り出したあと沈黙する。
人類は”デビルマン”探しで疑心暗鬼になり、人類同士で殺しあう。
NHKで放映した「マンガ夜話」を見ると、テレビアニメと少年マガジン連載は同時進行だったようだ。
当然テレビでは雑誌で連載されたような残酷描写はなく、子供向けだった。
「マンガ夜話」ではデビルマンの顔が変わっていく様子が説明されていた。途中からアシスタントが書くようになった説などもあるようだ。
当時はジョージ秋山の「阿修羅」「ザムーン」などの怖い漫画も出てきた。
今思えば、海外のディストピアSFの影響があったのかもしれない。