TwitterでデサントのTOB記事について以下のように投稿しましたので、これについて考えてみたいと思います。
この記事を読むと、デサント>大塚家具>LIXILですね。デサントにはそれなりの理がある。大塚家具はレベル低い。LIXILは論外。
デサントには「水沢ダウン」というヒット商品がありました。この商品を軸に国内市場の深耕に集中する戦略でした。
一方、大株主の伊藤忠は中国市場拡大という戦略がありました。デサントは短期間の中国への拡大に対し懸念があり、日本-韓国-中国という手順で長期で取り組んでいきたかったようです。
ここは大企業と中企業の目線の高さの違いがありそうです。目線の違いを埋めるべく話し合いは行われたようですが、決裂して敵対的買収となります。
伊藤忠のドンのプライドとデサント創業家のプライドが衝突してしまったようです。
目線の違いはあるものの、戦略としてはどちらにも一理ありそうです。対立解消の手段としては、伊藤忠には今回のように資本の力で圧倒する手がありますが、資本力で劣るデサントにはできません。ここは政略により伊藤忠をたらしこむ必要があったでしょう。
戦国武将の真田昌幸が武田・豊臣・徳川を手玉に取ったようなしたたかさです。デサントの創業家社長はクレバーのようですが、手を汚したことのないお坊ちゃまだったようです。
大塚家具については、識者のいくつかの意見があります。
多少の違いはありますが、家具市場でのニトリとの戦略的な差別化をめぐっての話です。
大塚久美子社長には、コンサルのブレーンも付いていたので戦略についての知見はあるはずです。しかし、少子高齢化人口減の環境では詰んでいたといえるでしょう。今回のように中国資本にからめとられていくか、縮小均衡でフェイドアウトする運命だったでしょう。
さっさと売却して、資産家として過ごすべきだったでしょう。
LIXIL二世にあるのははプライドと強欲だけのようです。数%という持株にもかかわらず暴れるのですから政略と戦略がありません。
瀬戸氏の出張中に、瀬戸氏がやめたいと言っていると嘘をついて解任しています。戦術以前の問題です。まともに社会経験を積んでいません。
「MOnotaroという会社を成功させた瀬戸氏がほしかったからお金で買ったけど、言うことを聞かないので返却します。」といった体で、しつけのなっていない子供がおもちゃをポイするのと同じです。
3件の二世経営者の事案についてみてみましたが、政略・戦略・戦術とそれぞれのレバルでの対応に整理すると興味深いものでした。
投資に当たっての切り口として利用できるかもしれません。