株式投資ファンダメンタル分析の教科書としてのフィリップ・コトラー

年金2000万円問題で投資セミナーが活況との話もある。いろいろ経験をして、おそらく痛い授業料を払って初めてリターンがあるので、きっかけは何でもよいと思う。投資本もいろいろあるが、投資本としてはまず紹介されないフィリップ・コトラーの本を紹介してみたい。

フィリップ・コトラーとは

経営系の大学で学んだ人は知っているだろうし、企業の研修でも良く出てくると思う。フィリップ・コトラーはマーケティングの大家だ。

株式投資ファンダメンタルの教科書としてコトラーを読む

株式投資の手法は大きくテクニカル分析とファンダメンタル分析に分かれる。株価の推移を分析するテクニカル分析は証券分野独特のものなので、投資関連本で学ぶしかない。しかし、企業経営の分析であるファンダメンタル分析は、投資分野というよりも経営学が本場だ。

投資関連本でファンダメンタルについて基本的なことについて書かれた本は少ないように思う。会計など定量的な分析は多いが、ビジネスモデルなど定性的な分析は少ない。ピーター・リンチの本などはその一つだし、四季報やアナリストレポートでもファンダメンタル分析はあるが、体系的に網羅されていない。

専門家にとっては大学の学部で勉強しておくもので、基礎であり触れる必要もないのかもしれない。経営学自体が科学とはみなされていないという指摘もある。

投資のための教養書としてコトラーを読もう

年金が足りないので投資もということでは全国民が対象となる。なかには、企業経営には知見がない人だっている。そんな人にはフィリップ・コトラーもなじんでほしい。

コトラーはマーケテイングという切り口で語ることが多いけれど、すべては企業経営全体とリンクしてつながっている。

コトラーの企業評価手法

コトラーは企業の評価手法として、①ファイナンシャル・スコアカード、②マーケティング・スコアカード、③ステークホルダー・スコアカードの3つを提案している。

投資の世界でいうと①はPL、BSをはじめとする財務分析、②がビジネスモデル分析、③はESG投資などというものがある。

ファンダメンタル分析として ②マーケティング・スコアカード の体系が参考になるし、企業経営全般の理解にも役立つと思うのでコトラーの著作を投資の参考として読むことをお薦めします。

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りんたろう

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