「いい子に育てると犯罪者になります」岡本茂樹著の書評です。
「感謝しなさい」にたいする不信感をたびたび繰り返している当ブログですが(笑)、それに対する一つの回答に出会いました。
「感謝する」より古典を読もうというブログも書きました。
酒井法子はこどもの頃から複雑な家庭で我慢を重ね、努力してきた優れた少女でした。強豪のソフトボール部でレギュラーになり、芸能界でスターに上り詰めます。
そして、あまり優しくなかった親に「感謝」しています。
グチを言ったり本年で心を開ける相手がいないと、ものに頼るようです。依存症というものです。芸能界というところは、不安定で激しい競争があることに加えて薬物にアクセスしやすい人脈があるところです。
人間はひとりでは弱い存在ですが、お互いに協力することで繁栄してきました。かつては、おそろしい肉食獣にいつ襲われて負傷するかわからない環境でした。
明日は我が身なので、協力があっての生存です。だから、弱い人にも役割があるのでどんな人にも感謝する必要があります。
しかし、弱い存在ですので無理をせずにグチを言う息抜きも必要です。かつてナイナイの岡本が心を病んで高倉健にグチったとき、高倉健は黙って耐えると人として魅力的になるとアドバイスしたそうです。
高倉健らしいですし高倉健はすばらしい人ですが、彼の晩年の様子を知ると甘えることも必要だなと感じます。