アスクル騒動の渦中にいる、アスクル監査役安本隆晴氏はユニクロのファーストリテイリングの監査役でもあります。アスクルの岩田社長を辞任させたヤフーの親会社ソフトバンクの孫正義氏とユニクロの柳井正氏は盟友ですから、この件に対し安本氏は二人とどのようなコンタクトを取っているのでしょうか。
「強い会社を作る会計の教科書」はユニクロの会計コンサルタントとして、柳井氏とともに今日のユニクロを築いた安本氏の著書です。ユニクロやアスクルを初め上場会社の会計とビジネスモデルについて解説しており、株式投資をするなら必読の本です。
証券会社出身のアナリストや公認会計士の著書にも良いものがありますが、内部から会計を通してビッグビジネスを立ち上げた本人による著書は独自のものがあります。
セブンイレブンの鈴木敏文氏と同様、実質創業者ながら株式をもたないため追い出された形です。独創性と実務能力と貢献度において傑出していたのは間違いない二人ですが、いつまでも年をとって居残るとこのようなことも起きます。
鈴木氏なき後のセブンイレブンが混迷しているように、追い出した側の人材は彼らに劣ることが多いわけですし、なによりビジネスモデルが成熟期を迎え経営は難しくなっています。
旧くなったビジネスは金に変えて、次のビジネスに乗り換える孫正義氏のような経営が良いのかもしれません。