当ブログでは世襲企業について書いてきた。同じ世襲企業でも失敗例と成功例がある。
成功例としては、ユニ・チャーム、大塚商会をあげた。失敗例は大塚家具、LIXILだ。
「三代目が会社を潰す」(五島弘明著)では、三代目として家業を倒産させた著者が世襲企業の失敗と成功の分かれ目について語っている。
老舗から学ぶ長寿の極意
日本橋の老舗の話である。
公的機関主催のセミナーにて、お茶と海苔を販売しているこちらの社長のお話をお聞きする機会があった。
老舗Aは伝統的に三代ごとに変革が起こるとのこと。
例えば、江戸時代の三代目は、茶色のお茶から青色の煎茶を作り出した。また六代目では玉露を開発。戦後には九代目が、もともと初代が紙を商っていたことのつながりからか、海苔の販売を開始したとのことである。老舗Aの社長は、自社の歴史と強みをよくご存知である。過去の例からもわかるように、自社は三代毎にしか革新はなく、自分の代では何も起こらない。孫の代で変化が起こるので、自分の代はしっかりと役割を果たして次につなぐことだとおっしゃっていた。
私は違っていた。創業3代目ではあったが、「自分が、自分こそが、ホームランを打つ、そして実質の先代である母を見返したい!」と言う思いばかりだった。
大塚家具とLIXILの迷走をみると著者の指摘は実に的確だと感じる。りんたろうが株主総会に出て少し危ういと感じたのはパーク24だ。先代が作り上げた優れたビジネスモデルで今は好調だ。しかし、すでに役員に自分の取巻きを配している。先代を否定して迷走にはいる危険を感じる。