邱永漢という「お金儲けの神様」と呼ばれる作家がいた。石原慎太郎が芥川賞を受賞した回の直木賞受賞作家だ。その著書の中で、カネは儲けて半人前、使って一人前、という言葉があった。節約して種銭をためて蓄財しても、節約癖がついて使えない金持ちが多いというのだ。そしてドラ息子が使う役を引き受けて二代で一人前になるというオチである。
自分の場合は、住宅・車・ゴルフは興味も薄かったので使わず、飲食、本、映画といった分野だけ使った。還暦を過ぎて今度は時間が貴重になってきたので、節約の重要度はさほど高くない。とはいえ年金の額はほぼ決まったものの、社会保険料の値上げも予想され余裕があるというほどではない。
ではどうするかというと、節約は楽しみながらゲーム感覚でということになると思う。以前は家計簿アプリで全て支出を記録していた時期もあったが今はやっていない。大体の支出額は決まっているのがわかったことと、カード払いがほとんどを占めているので、ネットで確認できるということもある。
ポイ活というのも煩わしいのでやっていない。あれも好きな人はやればよいと思う。テレビの「がっちりマンデー」のポイ活特集で森永卓郎氏がやっているのを見たが、あのひとは凄い。つくづく才人だと思う。オタクキャラがはまってタレント活動をメインにいているが、著作を発表した当時の論は反発も勝ったが、その後の経済状況を言い当てている。給与は300万円に下がるとして節約副業を薦めたが、状況はそのとおりになっている。専業主婦は経済的にお荷物だと言って反感を買ったが、時代はそうなってきている。キャラで下手に出て金を儲ける裏で冷徹な計算があるという点で蛭子能収と双璧だ。
話は戻って、持家ではないので大規模の支出はない。マンション所有でエレベーターや水回りの修繕は大変だ。一戸建ての修繕ができなくて廃墟に住み続けることもない。最近は事故物件対策も出てきて賃貸住み替えのハードルも下がってきた。無理な節約をすることもなさそうだ。
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