「金融というのは実体経済を支えるためにあるので、株価が下がると景気が悪くなるのは話が逆だ。しっぽが胴体を振り回すようなものでおかしい。」以前はそんな言われ方をしたが、それが常態化したためか死語になったようだ。
発端はコンピュータ2000年問題だったという説がある。西暦が2000年になる際、コンピュータが誤作動を起こす可能性があり、決済資金が滞るのを防ぐために中央銀行が紙幣を増刷した。結局誤作動は起きず資金だけが余り、余剰資金は新たな投資先を求めて住宅債券投資や新興国投資に向かった。そして住宅債権のうちサブプライムローンの破綻がきっかけにリーマンショックが発生する。
リーマンショックに対し、主にFRBと中国政府が公的資金を注入し回復に向かった。2020年コロナショックでさらに各国の中央銀行がマネーを供給した。テーパリングや次の利上げに向かいたいが、株価の暴落が心配だし、加えて新型コロナは変異種が次々にでてきて経済活動がままならない。
これでまた公的資金となると、完全に尻尾と胴体がひっくりかえりそうだ。
ランキングクリックをよろしくお願いします。