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相撲ドラマ「サンクチュアリ」で日本的根性論を考えた

韓国ドラマに押されっぱなしだった日本映画・ドラマだが、最近は面白いのが増えてきた。選挙を描いた宮沢りえ主演の「決戦は日曜日」、冤罪や司法の闇を描いた「エルピス ー希望、あるいは災いー (Elpis)」、この二つは韓国社会派ドラマの影響を受けたようで、忖度しない表現を倣って頑張っている。

韓国ドラマは俳優陣のキャラは無視して、プロットと演出力で迫っていくので、俳優のキャラ重視の日本ドラマは少しモッタリ感じるが、それはそれで別の良さがある。

そして相撲ドラマ「サンクチュアリ」。相撲界の闇も十分描きながら、力士という超人たちのすさまじい鍛錬の模様を描いて見せる。見どころ満点だ。

動画インタビューでも、力士の体を再現するためのトレーニングの様子が語られている。力士役の役者たちはそれぞれ格闘技などの元アスリートだが、そんな彼らの経験を凌駕する稽古で実際に体を作り上げていく。

サンクチュアリ(聖域)ではその中だけでの作法が求められる。モンゴル出身力士や日本人でも元横綱の北尾など、飛び抜けた身体能力を持ちながら聖域での振舞に同調することが出来ずにはみ出していく人も多い。

日本語という聖域があるためだと思うが、日本の組織はやはり「聖域」化してハラスメントを起こしがちだ。しかしグローバル競争では、「土俵」はなくて、ストリートで勝負しなければならない。

「聖域」で培われた伝統はユニークで力量も秀でている。土俵がなくなったとき、ストリートでどのように戦うかを考えれば今後の展開が面白くなってきそうだ。そんなことを最近の面白い日本ドラマが示していそうだ。

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りんたろう

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