ビルメンテ会社のある部長が実務に明るく勉強家だったので興味をもった。大手証券会社からの転職組で財務知識もあり、元銀行支店長の今里氏も一目置いていた。
彼は2代目社長の時代に大きな顧客を獲得して、その顧客からの利益は会社の屋台骨を支えていた。彼は3代目の同族会社への架空売上を糾弾して左遷されたが、恬淡としていた。あるとき雑談してところ、彼が株式投資でかなりの資産を得ており、それが3代目への直言を支えていたことを知った。
彼自身も資産の裏付けがなければ、やらなかったとのことだった。あれだけ貢献しながら、報われなかったまま定年を迎えた。しかし彼の仕事ぶりを知る取引先からの紹介で、中堅の不動産会社の役員として迎えられ今も元気で活躍している。その会社は3代目の会社より大きな会社で、結果的に不正を質したため出世した。
つづく
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