日経ベリタス11/4号の特集は、「『負動産』リスクどう避ける」です。
やはり実物不動産投資は、一般人にはハードルが高いようです。
不動産勘コンサルティング会社さくら事務所の長嶋会長は「価値の維持が見込まれる住宅は15%以下」と指摘しています。
昭和の価値観だと一国一城の主で持家もって一人前でした。太平洋戦争で住宅が破壊されたので、国の復興策としては住宅ローン減税等で優遇して住宅を増やすことは正しい政策でした。
しかし経済が右肩上がりで給与も右肩上がりの時代が終わり、給与は頭打ちになり大企業のリストラが頻発しています。
こんな時代になっても長期ローンを正当化する“持家推進派”がいますが、よほど慎重になる必要があります。条件によっては持家OKのケースもあるでしょう。親からの援助などで頭金が潤沢な場合ですね。
でも“サラリーマン大家”はやばい商品でした。空室率が下がったら、流動性が低い不動産はアウトです。損切りもできない可能性があります。
記事では「2020年問題」もとりあげています。「生産緑地」の税制優遇が終わり、宅地への転換が進みます。すると供給過剰になり不動産価格が下がります。よほどの好立地でないと値下がり必至です。
さらに不動産相続も問題山積です。家が建っている土地は固定資産の優遇がありますが、倒壊の危険性があると「特定空家」に指定され優遇措置がなくなります。団塊の世代からの相続が増加するとボリュームが大きいのでますます要注意となりそうです。