【体験談】マンションの建替えはこんなことが大変
昔マンションの建替え決議に参加したことがあります。
不動産コンサルタントの長嶋修氏によると、マンションの建替えが行われた件数はたった218件とのこと。
そんなに少ないんですね!
結構貴重な体験だったようです。
そこで、経験談としてマンションの建替えで大変だったことを書き溜めておきます。
ポイント
- 容積率に余裕があっても意見集約が大変
- 水回りの修繕がどうにもならない
容積率に余裕があっても意見集約が大変
そのマンションは建替えで住宅戸数を増やすことができました。そして増えた住宅を売却することで建替え費用を全て賄うことができました。等価交換方式による建て替えですね。
管理組合の建替え決議では、建て替え費用を出せない住民がいてもめることが多いものです。その点このケースは費用面での問題がありませんでした。
それでも建替えの話し合いは紛糾したのです。業者選定で住宅供給公社(今のUR)にするか、民間にするかという問題です。
管理組合は当初から大手民間でデベロッパー1社に建て替え案を提出させていました。
これに大反対が起こります。なかには癒着しているのではないかと騒ぎ出す住民もいました。
そんなこともあって、費用面では問題がないのにかかわらず協議は長引きました。
水回りの修繕がどうにもならない
協議が長引く中切れだす人たちがでてきました。
専業主婦の方々です。
この当時水回りが古くなり赤水が出始めていました。毎日使用する大切なものですから緊急の修繕が必要です。一日中家にいる専業主婦の人たちは長引く協議に怒りだし、どのデベロッパーでも良いので早くしろとブチ切れます。
住民には不動産業者もいます。かれらはそんなに焦ったら損をすると専業主婦に反対します。集会は合意形成まで時間がかかります。
まとめ
マンションの建替えは等価交換方式で資金に余裕があっても大変です。容積率に余裕がない場合は建て替えがとん挫する可能性が高いでしょう。
長嶋修氏は行政の施策がないと解決しないとしています。そして空家が多い現状では、他の建物に移転してもらい取り壊すことも視野に入れるべきと。
人口減少はかつて想像もしなかった様々な問題を産み出しています。
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