書評:「有名大家の裏話」

2019年2月2日

大騒動になった、「かぼちゃの馬車」と「スルガ銀行」問題。
サラリーマン大家はブームが去り、不動産経営は厳しい時代に入っています。

知人のサラリーマンにも銀行はわかりませんが、数億の融資を受けた人がいます。
公務員や大手企業勤務など「高属性」で融資が受けられやすい人が多かったようです。
私の知人は高学歴で仕事もでき弁も立つ人です。
勉強家なので最新の経営書をよく読んでいました。最近で言えばデザイン思考関連やリーンスタートアップでしょうか。

(あの手の本はブームが終わると忘れ去られます。そして次のブームが演出されて繰り返します。別に非難するわけではなく、それぞれのブームの中には普遍的なメッセージも含まれ有益なのですが。どんな業界もそうですが、同じことを繰り返しては飽きられて商売あがったりですので仕方がありません。)

「有名大家の裏話」はサラリーマン大家のブームに対して、不動産業界のプロフェショナルとして注意を促しています。警鐘といった感じではありません。

少子高齢化、人口減少の中でオーバーローンで投資することによる出口の難しさが述べられています。出版はスルガ銀行問題が出る前ですから、業界内では噂になっていたが上での出版でしょう。

なかにリフォーム会社にやたら相見積もりをとって、値切りつづけ嫌われるサラリーマン大家の話が出てきます。

かなり安い業者に発注したのですが、資金繰りが厳しい業者で施工直前に逃げてしまったという落ちがついています。

高属性のサラリーマンは、パワポやら書類作成ばかりで、現場に疎いケースが多いものです。大塚家具の社長なども、机上の勉強で得た知識は多くとも現場の知識は乏しかったのでしょう。

不動産という流動性に難のある投資商品を扱うには、資金力とともに業界内の濃い人脈も必要です。

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