京マチ子逝去|グループホームの晩年

2019年6月15日

女優の京マチ子さんが逝去されました。ご冥福をお祈りいたします。

グランプリ女優といわれた世界的女優で、ヴェネチア映画祭で2回「羅生門」(黒沢明監督)「雨月物語」(溝口健二監督)、カンヌ映画祭で1回「地獄門」受賞を経験しています。

黒沢好みの女優?

黒沢明は大柄で顔の作りが派手やかな女優が好きですね。原節子が典型ですが。原節子は芯は強いのだけれど穏やか。京マチ子は激しい印象です。

「羅生門」は黒沢明のホームの東宝ではなく大映の作品です。モノクロの陰影が美しい映画で、人間の不条理が描かれていて能の影響を感じさせる作品です。

スゥエーデン映画の巨匠イングマールベルイマンの「処女の泉」、ポーランドの巨匠アンジェイワイダの「灰とダイヤモンド」にも影響が感じられます。

晩年はシェアハウスで

そんな彼女は、晩年独り暮らしでしたが、石井ふく子、奈良岡朋子、若尾文子といった方々と赤坂あたりに同じマンションで別の部屋の購入しながら生活していたそうです。お互いに部屋を行き来したりして。シェアハウスですね。

資産のある著名人だったからできたのでしょうが、良い晩年の住まい方ですね。

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