REIT分配金に懸念ありREITはゴミ箱

コロナウィルスによる株式市場の暴落で、REIT価格も下がったため打診買いしました。

定年後の分配金収入をあてこんでのことです。REITは一定の分配金を支払うことで税制上優遇されますので、株式の配当金のように経営者の都合で減配されるようなことは少ない傾向があります。

株式暴落にともない、REITの価格も下がり見かけの利回りは上昇しました。「株探」は早速高利回りの記事を書きました。しかし、こういったメディアの記事には注意する必要があります。「ははあ、ババをつかましにしているな」くらいの用心が必要です。

メディアというのは、テレビだったら視聴率、ネットだったらアクがセス数を伸ばすことが目的です。全てのメディアはバイアスがかかっています。配当(分配)÷株価が利回りです。分母である株価が下がれば利回りは上がります。

利回りは上がったのだけれど、資産の価値は下がっているのです。

大体、債券でも通貨でも利息(スワップ)が高いものは、原資産の価値が低いのです。価値が低いので利息を高くしないと売れないのです。サラ金の利息が銀行より高いのは、サラ金で借りる人の信用力が低いからです。破産する確率が高いのでその分利息を高くして、貸す側のリスクを減らす措置です。

REITも不景気で賃貸収入が下がれば分配金も下げます。今回はホテル系のREITが影響を受けるでしょう。

大体建物も古くなるので、分配金ばかり出していて新しい不動産の取得に投資しないREITは先細りです。配当が高くて投資をしない会社に比べれば、不動産の衰退は緩やかでしょうが。

日本人は高利回りに弱い

日本は昭和時代の利息の高い時代の記憶が残って、高利回りに弱い傾向があります。株探もそこが分かっていてアクセスのため特集を組んでいます。

昭和時代は元本保証の銀行定期預金の金利が7%ありました。これは、複利で10年後に2倍になる計算です。元本保証だからすごいことです。しかし、物価も上がっていることを忘れてはいけません。不動産や株を買っていたら、2倍より高くなっている可能性が高いのです。

なぜなら、7%で預金を集めている銀行は7%より高い金利で企業に金を貸しています。その金利で銀行員の高給をまかなっています。そして7%より高い金利の(例えば)10%で銀行から借金する企業はさらに高い利益率を上げるから借りるので、その会社の価値である株価は10%よりさらに高くなるのです。

リスクを取った不動産や株式投資は、リスクを取らなかった預金者よりも利益を得るのは当然のことです。失敗する可能性もあるのですから。

このように、メディアは分子だけ伝えて分母を伝えないこともよくあります。分子は嘘ではありません、しかし分母を伝えないことでバイアスがかかるのです。紙面の都合もあるので、悪意でないことが多いでしょう。しかし、受け取る側も情報をショートカットして受け取る傾向があるので注意する必要があります。

日本人はスワッフの高い通貨に群がる癖があります。豪ドル、南アフリカランド、トルコリラ。そして「ミセスワタナベ狩り」にあって暴落をくらってきました。

日本人だけがメディアリテラシーが低い情弱なわけではないのだと思います。情弱なわりには小金をもっているので、悪賢いやからに狙われるのです。振り込め詐欺の構造に似ています。

不動産業者にとってREITはゴミ箱

不動産業者の知人は「REITはゴミ箱」と言ってはばかりません。サラリーマン大家も同様です。おいしいところを吸い取った出口として押し込むのです。

広瀬隆雄氏も動画で述べていましたが、過去REITは何回も解散しているそうです。十分気をつけねばなりません。

REITの購入予定と分配金の見込みです。下段はREITがさらに下落してその分口数を多く購入できたらという、タラレバの表となります。

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