補助金ビジネス

2022年2月3日

新型コロナ禍で次々と様々な補助金・助成金が支給されている。保有する資格である中小企業診断士も補助金にかかわる仕事があり、補助金バブルなどともいわれている。具体的には補助金申請支援や補助金の審査などである。補助金申請支援の場合、着手金数万円と成功報酬が補助金の数パーセントというのが標準的なフィーとなる。数千万円の補助金がでるものでは成功報酬10%では数百万の収入となる。審査の方は1件当たり数千円から1~2万円といったところだ。

りんたろうも双方経験している。一見申請支援のほうが儲かりそうだがそうでもない。

ビジネスには効率的なものとそうでないものがある

補助金には競争がある。補助金の種類や時期によって倍率は異なるが、申請支援はそれなりの労力が必要になる。まず自社の経営を分析し、補助金を使うことによりどんな効果があり、それにより売上や利益がどのように伸長するのかを、定性的・定量的に記述する必要がある。そしてそれが各々の補助金の主旨と合致する必要がある。たとえば、感染防止の補助金に関係のない設備の購入を申請することはできない。

申請の経験が少ない会社の場合、まず資料集めからはじめなければならない。そしてヒアリングをしながらキーワードを抽出して体裁を整えていく。

締め切りまでは余裕がない。本業をやりながらなので中々大変だ。支援側も複数案件を抱えながら同じ〆切を目指すので余裕がない。丸投げ意識の高い会社の場合、どうしてもアクションが遅くなる。ぎりぎりになって質の低い申請を提出せざるを得ないこともしばしばある。

そんな調子なのに、不採用を支援者のせいにする人もいる。

一方審査の方は、審査基準を呑み込めてしまえば数をこなせる。申請済のものを審査すればよいので相手との調整が少ない。

このように一見単価が高くても非効率なビジネスがある。会社組織では非効率で儲からないビジネスでも、利害関係者が多く選択や撤退が困難なことが多い。かつては効率的なビジネスモデルだったのが時代の変化で非効率になり衰退していく企業は多い。日本の家電メーカーが典型的だ。

例えばパナソニックは、創業者松下幸之助がカリスマ性と人情味で作り上げた街の家電店のネットワーク成長した。だからダイエーの中内㓛が直販を仕掛けたときは、両カリスマのガチンコ対決になった。

それが家電量販店の拡大で、街の電気屋さんのネットワークを切らざるを得なかった。創業者が作り上げたものを変えるのは抵抗が大きい。

今ストックビジネスが流行っているのも、時代の変化による事業の効率性を考えてのことなのだろう。

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