投資できる経営者の見極め方について

日経ヴェリタス2月17号では「それでもカリスマ」という表題で、投資できる経営者の見極め方について特集していました。当ブログでも二世三世経営者を中心に投資できる企業(空売りすべき企業)を考えてきましたので、この件を考えてみたいと思います。

結論としてはファンダメンタルの判断材料として経営者は重要だが、メディアを通じての印象操作もあるので見抜くのは難しい。株価という指標を常に重視しようということです。

経営者を見る3つのポイント

  • 当事者意識(オーナーシップ)があるか
  • おともだち人事をしていないか
  • 反対意見を尊重する度量があるか

当事者意識(オーナーシップ)があるか

サラリーマン社長は自分の任期があるので、当事者意識がありません。二世三世は大株主の場合当事者意識がありそうですが、現場での感覚が薄いので、創業者と違い頭だけの当事者意識となります。大塚家具が典型です。

東芝・シャープといったサラリーマン経営者の大企業は投資先としては選択できません。
二世三世の場合は創業者の作り上げたビジネスモデルをしっかり受け継ぎ、先代の番頭格を尊重しているかを見極める必要があります。

良い例としては、ユニ・チャーム、大塚商会です。
悪い例としては、大塚家具、LIXIL、デサントです。

LIXILは優秀な創業プロ経営者を呼んでおいて、気に入らないとすぐ辞めさせる。大塚家具は創業者のビジネスモデルを全否定。最悪の二社です。この二社はダメな後継者のパターンを示してくれたという意味では良い教材です。

そして本命の創業者の立ち上げた企業ですが、旬の見極めが大事です。
時代は速く転換します。ビジネスモデルの陳腐化が速い。
以前書いたブログ記事をご参照ください。

ベンチャーIPO投資は早めに見切れ。ワタミ渡邉美樹氏不出馬と川上量生カドカワ社長退任

おともだち人事をしていないか

おともだち人事をしていないか。すなわち仕事ができるかという基準で公正に人事をしているかということです。

企業の発展が代表者の生きがいになっていることが重要です。日本電産の永守さんのような人です。そんな人は、なあなあの友達感覚では人事を行いません。

イトーヨーカ堂の伊藤雅俊氏やしまむらの島村恒俊氏にように、できる部下である鈴木氏、藤原氏に対する(嫉妬もあるでしょうが)、取り立てる器の大きさもが奇跡的な発展につながったことは間違いがありません。

創業して失敗しながらも発展してきなのは何故なのか、肌感覚で理解していますので評論家やコンサルタントの屁理屈は通じません。

反対意見を尊重する度量があるか

ある有能な経営者は「全員一致」はうれしくもあるが、意見は取入れないといいます。なぜなら人はそれぞれ意見があって当然なので、全員一致ということは主体的に考えていないからだといいます。

一方でおべっかにはニヤニヤしながら、一方で情に流されない人間の心理に通じた合理性があります。

そんな合理的でありながら、したたかな食えないところがないと生き馬の目を抜く競合他社には勝てません。ZOZOへのミキハウス社長の態度にはそれを感じました。

まとめ

日経ヴェリタスではレオスキャピタルワークスの藤野英人社長が「お友達人事」「ヒラメ社員」「写真非公開」を要注意ポイントとしてあげ、日産ゴーン社長の顔写真がホームページになかったことを指摘しています。
またZOZOについては、会社経営と自己実現がずれているのではないかとしています。

ZOZOの前澤社長についてはわたし個人としては評価していたのですが、株価が下がっていきました。これは株価の評価を認めるしかありません。やはりそのあと出店企業の離反という形で実態が表面化してきました。

株のことは株価に聞けといいます。全体相場に引きずられて下がった場合は押し目買いのチャンスですが、ZOZOの場合経営者自身にも問題があるようです。

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