テレビドラマの功罪

物語は大衆の意識に強い影響を与える。キムタク主演した美容師を描いたドラマ「ビューティフルライフ」が放映された翌年には、美容師志望者が爆発的に増えた。そのためこの世代の美容師が過剰で、その処遇が難しいらしい。

すでに独立の年になり、そのため美容室の過当競争を招いたらしい。

かつて、1950年代ベビーブーマーの住宅購入を促進したのは「パパ大好き」「奥様は魔女」といったファミリードラマだったという裏幕を三浦展氏の著作で指摘されている。

これらドラマは日本にも輸出され、アメリカンライフへのあこがれを掻き立てた。そしてLDKタイプの住宅が普及したという。

銭湯がなくなって貧乏になった

かつて学生や若手社会人は風呂なしトイレ共同の木造アパートに住むものだった。風呂は銭湯だ。ところがバブルの頃から土地の有効活用のため、そんなアパートは土地の有効活用のため駆逐されていく。

風呂付アパートが増えてきたため、銭湯利用者が減少し銭湯は次々に廃業していった。

これを助長したのはテレビドラマ「東京ラブストーリー」だ。給与所得者のくせに、こじゃれたマンションに住んで色恋沙汰を繰り広げる。

ドラマのような高級マンションは無理にしても、風呂なしなど論外といったイメージが広がった。しかし当時東京では、風呂なしなら2~3万だが風呂付は6万円以上だった。

初任給15万円程度だったので6万はきつい。しかし若者は貧乏くさいのを嫌ったため、安アパートは激減し銭湯も閉店していった。

自分は安アパートを選んで貯蓄し、投資の原資をつくった。しかし、風呂付を選んだ人たちは投資に回す資金もなく、さらに住宅ローンで負債を抱えたまま無年金期間に突入していく。

この国はそんな爆弾も抱えている。

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