森光子の元夫が作った幻の経済詐欺ドラマ「いろはにほへと」

2021年5月24日

マネー系の映画はアメリカでも頻繁に作成されている。オリバー・ストーン監督の「ウォールストリート」が代表作だ。日本でも「闇金ウシジマくん」「ハゲタカ」、少し古くなるが大ヒットした「マルサの女」シリーズなどがある。

そんな経済映画の源流であるが、りんたろうも観たことがなく、DVDも出ていない映画で「いろはにほへと」という作品がある。元々はテレビドラマとして作られたらしく、テレビドラマ版の演出は「私は貝になりたい」の岡本愛彦。森光子の元夫だ。

出演は、伊藤雄之助、芦田伸介、宮口精二、殿山泰司、香川京子などで、彼らは黒澤明など当時の世界的に有名な日本の映画監督作品の出演俳優たちだ。脚本は『生きる』、『七人の侍』の橋本忍。これは観てみたい。

保全経済会事件

このドラマのモデルとなったのは1953年の「保全経済会事件」という経済詐欺事件だ。池田勇人・佐藤栄作・鳩山一郎といった現在の政治家の祖父の名前も出てくる。

いわゆる出資金詐欺・ポンジースキームというやつで、実際は被害者から集めた金で配当して運用はしていない。いつかは破綻する。同じような詐欺は現在に至るまで繰り返して事件化している。投資ジャーナル、オレンジ共済、和牛商法。今でも水面下でうごめいているのだろう。