ギリシャアテネのタクシー運転手に神を学ぶ
NHKのBS1に「地球タクシー」という番組がある。タクシー運転手というのは色々な人生経験をしていて話を聞いていて面白いのだが、世界の都市のタクシーにのって風景を巡りながら運転手の話を聴くこの番組はおもしろくて自動録画で視聴している。
以前タクシーに当ブログで紹介した、ビルメンテ会社3代目経営者と乗った際とても面白い話を聞けた。運転しながら乗車客を見つけるコツのようなものだった。その話は、とても合理的で商売の話として参考になるものだったが、3代目は何の関心も示さなかった。何年も赤字続きなのもうなずける。
それはさておき、「地球タクシー」のギリシャのタクシーの回があった。イスラム教徒が増えているらしく、ギリシャ正教との軋轢などの話があった。
そして、金持ちのボートが並ぶマリーナに差し掛かった。ギリシャで船といえば、ケネディ大統領の未亡人と結婚した大富豪オナシスが頭に浮かぶ。貧富の差の話になったときタクシー運転手は、「金持になるかタクシー運転手になるかは神が決めることでそれぞれの道を生きれば良い」と語った。
見事だと思った。宗教というのは色々利用する人間もでてくる。庶民に分かりやすいたとえ話や巨大建築物、ヒエラルキーを利用して支配力を高めていく。しかしイエスやマホメット、ブッタといった開祖たちは偶像否定して神という大きな創造主の元での平等を説いている。
とても哲学的だと感じる。庶民の直観に対しては、偶像などの分かりやすさが効果的なのだろうが、利用して支配する人々がいる。妖精などが登場するケルト神話的な分かりやすさがキリスト教と合体しハロウィンなどになるが、マズイ面もあるわけだ。ユダヤ教やキリスト教の影響や見直しで現れたイスラム教は偶像崇拝禁止で始まり、アラベスクなどの模様を多用している。
タクシー運転手の話には、神を大きな宇宙の摂理として受け入れる態度が明確ですがすがしい印象があった。
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